りんごを描く 固有色編

 11月14日(水) ようやく寒くなってきました。どうやら近く雪が降りそうです。。。さて、本日の投稿は、1年生美術授業、油彩画の基礎「りんごを描く」です。先週、木炭で下描きし、褐色系で軽くカマイユしました。カマイユとは、固有色を塗る前に、褐色系絵の具で下地を作ることです。本日は、その上から固有色をのせていきました。りんごらしい色、”赤”で着色です。。。

 またもやですが、授業中は熱中してしまい、様子を取り損ねてしまいました。。。ので、あしからず。。。

 いつも使うボード。。。

 管理人の参考です。褐色の上に固有色をのせていきました。 左から右へ。。。

最初は、赤の色を、3段階程度、「普通」、「暗い」、「明るい」 に何となく分けて塗り、その上から微妙な明るさや質感を描いていきます。最後はハイライト等を入れて終了です。

 今日は、およそ1時間数十分程度の作業になります。

 生徒の絵の具箱です。絵の具は最低限の色数しかありません。

 りんごを描くのに、クリムソンレーキはあった方が良いと思い、美術部室より持って来ました。

ほとんどが人生初めての油彩。。。どうでしたか? 次回からは、応用編です。静物画に入りましょう。

色彩構成 過去問

11月9日(金) 3年生美術選択者授業より投稿します。選択者は一人です。。。管理人も同じ課題で作業をしています。

 課題は、色彩構成です。2017多摩美術大学グラフィックデザイン科 推薦入試の過去問題。

りんごをモチーフとし、「g」の文字を配して重力を色彩構成で表現しなさい。条件は以下のとおり

  1. りんごの数と表現方法は自由。
  2. 「g」の文字は、与えられた書体を見本とし忠実に拡大して1回だけ使用すること。
  3. 文字の表現方法は平塗りとする。
  4. 白く見せたい部分は白で塗り、未完成でないことを示す。
  5. 用紙の中央、縦450×横350mmを画面とし、縦位置で使用すること。

 まずは、エスキースから。。。「重力」といっても考え方はいろいろあります。まず、前提は地球上とします。すぐに思い浮かぶのは、上から落ちてくるのが重力です。方向を反対にすると、下に落ちていくのも重力です。それから浮かぶのは、坂を転がってくるのも重力です。次に、理科的に考えると、、、やめておきましょう、今回は一般的な重力の考え方でいきましょう。

 

 問題をよく読み、課題違反をしないようにします。今回は、りんごは何個でも良い。しかし「g」の文字は1回のみ。しかも与えられた「g」を拡大することと、とあります。

  

 着色はアクリル絵の具です。平塗りです。

 実際の試験時間は5時間ですが、おおよそ6~7時間で完成としましょうか。。。(上写真は管理人のもの。。。りんごが落ちる様子ですが、中央ではなく、左に寄せても良かったかな。。。(反省))

油彩画を描こう ~リンゴ編~

11月7日(水) 1年生授業からの投稿です。今日から油彩画に入りました。生徒は人生初めての油彩画です。まずは定番のリンゴを描くところからスタートしました。

 生徒が持っている油彩画の用具です。今年からペーパーパレットにしました。。。苦肉の策です(汗) 揮発性油:ペトロールは購入していませんので、今日はこちらから貸し出しました。

 ペインティングオイルのみで制作を完結しても良いですが、初めて油彩画を学ぶのであれば描き出しには揮発性油:ペトロールは必需品です。。。

 教科書も見てみました。光村図書、高校教科書「美術2」に油彩画のページがあります。参考に見て、勉強しました。

 それでは、本日の作業です。。。が、しかし、、、作業風景を撮り損じました。。。自分が授業に入るとどうもブログのことは忘れてしまいます。。。授業終了後、写真を撮っていないことに気づきました。。。 ということで、終了したものを載せます。

 木炭で下描き → 揮発性油(ペトロール)で褐色系絵の具を下塗り → 本日は終了

 着色は、褐色系 バーントシェナ、イエローオーカー、アイボリブラック を使用しました。

  良いと思います。リンゴの形、褐色系での色ののせ方、初めてにしては、良いでしょう!

 次回、固有色を塗り重ねていきます。リンゴらしい赤が映えると良いですね。。。頑張っていきましょう。

ウルトラマリン

 11月6日(火) 久しぶりの投稿。。。

 先週1年生の授業で、顔料と展色剤(のり)を混ぜ、絵の具を作る作業をしました。その際、顔料のウルトラマリン(もちろん人工ですが。。。)がなくなりそうでしたので買いに行きました。。。が、なんと売っていない。かつてはお目当てのメーカーの顔料は売っていましたが、今は取り扱っていないとのこと。残念でした。

 ということで、ネットショッピング!  ↓

 いつも購入している絵具屋三吉さんから取り寄せです。早い早い、直ぐに届きました。

 さて、” ウルトラマリン ” というと、先日、フジテレビ開局60周年記念番組「世紀の天才フェルメールの罠~世界から狙われた名画の秘密~」 という番組内で、500年前の絵の具の作られ方を紹介していました。その絵の具は、フェルメールが使用した「青」、フェルメールブルーとも称される「青」だ。原料はラピスラズリの原石で、それを削り、小麦粉くらいの細かさになるまで石臼で仕上げていく。その状態の顔料に乾性油:リンシードオイルを混ぜ練り上げ、油絵の具を完成させていた。なんと、先日授業で実施したのと同じだ。。。違うと言えば、顔料のウルトラマリンが、天然か人工かだ。ん~、天然は良いな~と思う今日この頃でした。。。

 ちなみにウルトラマリンという名前は、「海を越える」という意味です。 天然ウルトラマリンの原料となるラピスラズリは、ヨーロッパの近くではアフガニスタンでしか産出せず、それが海路で運ばれたため、「海を越えて(来る・来た青)」という意味なんですよ。 「超海~!」という意味ではありません。。。(笑)

 現在、東京上野の森美術館にて「フェルメール展」が開催中です。フェルメールブルー、よろしかったらぜひどうぞ。2019年2月3日まで。

絵の具って何でできているの?

 11月1日(木) 寒くなってきました、今日から11月です。投稿は本日の1年美術授業からです。。。が、作業風景の写真を撮り損じました。。。どうも慣れません。つい忘れてしまいます。。。ということで、授業終了後に撮ったものです。。。どうぞ。。。

 絵の具は何でできているのか? 絵の具は「顔料」と「展色剤(のり)」でできています。古来より伝えられている顔料は、鉱物を砕いた粉末状のものです。その他にも土や珊瑚、牡蠣なども砕き顔料にしてきました。上の写真は、マラカイト(孔雀石)、アズライト(藍銅鉱)、ラピスラズリ、水晶、方解石、ターコイズ、板甫牡蠣(イタボガキ)、ターコイズ等です。

 マラカイト(孔雀石)を砕いてもらいました。。。

 展色剤とは、顔料を定着させるための、のりのことです。透明水彩やポスターカラーはアラビアゴム、アクリル絵の具はアクリルエマルジョン、日本画は膠(にかわ)、油絵の具は乾性油(今日はリンシードオイルを使用)、テンペラ画は卵(主に卵黄)、といったことになります。今日、勉強しましたね。。。

 顔料、展色剤を座学で勉強した後、実際に自分でいろいろな絵の具を作ってみました。顔料は人口顔料でウルトラマリンです。

 右下はベニヤ板に漆喰を塗り、顔料を水で溶き、塗ってみました。フレスコ画という技法ですね。勉強になっていれば幸いです。

写真について

左上 展色剤:アラビアゴム→ポスターカラー、透明水彩 右上 展色剤:アクリルエマルジョン→アクリル絵の具
左中 展色剤:膠→日本画 右中 展色剤:乾性油→油彩絵の具
左下 展色剤:卵→テンペラ画 右下 漆喰→フレスコ画

 さて、次週からいよいよ油絵を学んでいきます。頑張っていきましょう!

 

 

 

抽象彫刻

 10月31日(水) 本日で10月も終了。。。今日はハロウィンでした。西高には仮装をした生徒があちらこちらに出現、異様な一日でした。ここ数年でしょうか、ハロウィンで盛り上がりを見せているのは。。。まぁ、いいでしょう。。。

 では投稿です、といっても昨日の授業です。2年生が高麗石を彫刻し始めましたので、その様子です。。。が、残念ながら制作風景を撮り損じましたので、作品の紹介です。どうぞ。。。

 課題の流れを説明し、アイデアスケッチをしました。。。今回のテーマは、抽象です。試行錯誤しながら考えましたよね、自分のアイデア。。。確か先々週あたりでした。すでにガンガン彫っています。

 切削の道具です。たがね、彫刻刀、金属ヤスリ、ハンマー、それから箱の中には電動ドリル、ミニルーターなども入っています。いろいろ使いながら粗取りしましょう。

 板書です。。。 字が汚い。。。もっと綺麗に書きます。。。たぶん。。。

 では、作品紹介です。。。雰囲気良いですね!

 おお~~、ぼこぼこして生きていそうな感じ。。。

 柔らかい印象で、動きそうですね。。。

 粗取りをしたところかな。このあと、複雑に変化するんだろうな。。。

   かっこいい! シャープな印象で、期待大!

 まだまだ制作途中です。随時アップします。

久しぶりの1年生授業

    10月25日(木) 先週まで3週間教育実習生が1年生美術の授業をしていましたので、久しぶりの管理人の1年生美術の授業です。平面構成、テーマは「未来」または「FUTURE」のどちらかを選択し、構成を施して、アクリル絵の具での彩色です。1年生56組の様子です。どうぞ。。。

未来はあらゆる説明がスクリーンで投影されることが多くなる模様。。。未来はまぶしいね。

歯車を取り込んでいる。その歯車同志が上手くかみ合っていないようで、そこがミソとのこと。未来は必ずしも上手く動いていかないことを表現か。。。

色合いが良い。パステル調の青緑、赤が構成上上手くいっている。

未来を「人」と「地球」で表現しているところか。。。哲学的だ。。。

次週、2時間で終了。頑張っていきましょう。

教育実習3週目 研究授業

 10月18日(木) 本日は、教育実習の研究授業が行われました。教育実習生は実習期間中に、実習のまとめとして研究授業をすることになっています。多くの実習生は最終授業をその研究授業にあてます。今回の研究授業は、実習期間の最終週である本日の23時間目、1年34組の授業としました。何名か先生方も参観に来られていましたね。

 さて研究授業ですが、先週、先々週と続けてきた「新しい人形を考える」の完結編です。本日は全生徒による作品発表会でした。それではその様子をどうぞ。

 書画カメラの下に自分が制作した「新しい人形の取扱説明書」を置き、プロジェクターで映し出された映像をもとに新しい人形を説明、アピールしてもらいました。終始和やかな雰囲気で、お互いに制作した作品を食い入るように観ていましたね。

 全作品を鑑賞した後、お互いの作品を批評しあう時間をとりました。付箋紙に気になる作品についてコメントし、付箋紙を交換し合いました。ほかの人の作品にも興味がわき、質問や意見を伝えることができました。

 午後からの1年56組の様子です。こちらは研究授業としての位置づけではありませんでしたが、様子をご覧ください。どうぞ。

 

 

 教育実習生、本日は研究授業お疲れ様でした。今回の実習で、言いたいことは伝えられましたか。先生的にはいい実習だったように思います。

 ”新しいアイデアは既存のものの組み合わせでできている”。。。これが言いたかったんですね。

教育実習2週目

 10月10日(水) 本日は1年生美術の授業報告です。クラスは1年78組、1年12組でした。

 教育実習2週目に入りました。3週間の実習ですが、本日の授業は2週目、授業回数では2回目にあたります。課題はデザイン、テーマは「新しい人形を考える」です。実際の人形を作るまでは行わず、計画を立て、完成予想図をおこし、取扱説明書を作るところまでです。本日は、取扱説明書を制作する時間でした。それでは様子をどうぞ。

 取扱説明書を書き始めました。なかなかユーモアがある人形ですね。イラストも上手いよ。


 実習生の描いた見本。さすがに上手でしたね。生徒諸君、頑張って描こう。自分の”想像力と創造力”を存分に発揮させよう。

 カニ×人形 =  クラ~ブさん 。。。 イラスト上手だね。。。で、このカニ型人形「クラ~ブさん」、どうやって使用するのかな? 

 たくさん描いたね。説明書もびっしりだ。

 次週は、教育実習完結編。本日の授業で制作した”○○×人形”の取扱説明書をお互いに鑑賞し、批評しあいましょう。全作品の発表会です。自分の作品を皆が分かるようにアピールしてください。期待しています!!

美術授業 教育実習

 昨年に引き続き今年も教育実習生が来ました。実習生は西高63期卒業生です。(管理人のクラスにも在籍していましたね。) 大学での専門はデザインです。ということで、10月2日(火)から3週間、母校の西高で教育実習がスタートしました。

 授業の内容は、「新しい人形を考える」です。デザインの見地からどのようにアプローチするのか生徒に丁寧に説明しているところです。

 3週間の実習で、1年生を担当してもらいます。1週間に2コマの授業、2クラス合同で8クラスありますので、1週間に4回同じ授業をするわけです。それを3週間です。。。1クラスにおける実施時間は6時間分ですが、実際の時間は5時間程度だと思われます。ということで、今回の授業では、新しい人形の制作まではいかず、計画書をつくるところまでを実習内容としました。

 マンダラートによる発想法を練習しているところです。。。なるほど、このようにしてデザイン出しをしていくのか、生徒は納得の様子でした。

  まずは、第1回目の授業が終了です。次週、次々週と実習を積んでいきましょう。生徒の皆さんも実習生の話をよく聞き、良いものを制作してください。